QSCが100%達成されていても二度とお客さんが来ない理由が判明!
目次
ども、シプリアーノです。今回は飲食業関係のお話です。
僕は大学時代にBARでアルバイトをしたのが始めての飲食業です。
その後新卒で株式会社トリドールに入社し丸亀製麺の店長を経験しました。
そして六本木や三ノ宮にある個人の専門的なBARで働いたり、PUBの最大手で働いたりしたことがあります。
接客自体は10年前後経験したと思うのですが、ここに来て初めて気がついたことがあります!
例えば飲食業では結局QSCの出来が8割を占めてて、残りの2割残った部分を閃きや面白さで埋めてあげると感動に繋がるんじゃないかな。
基礎技術をどれだけ反復したか、自分への及第点がどれだけ高いかで8割埋められる。
ここであっぷあっぷしてると当然営業に飲まれる。自分に負ける。 https://t.co/x1FmKKKpZ1
— シプリアーノ☺︎せどりは楽しい (@Sedori_2nd_job) September 16, 2021
結論:QSCは100%達成されていて当然
だと、お客さんは思っているってことです。
QSCって何?
Quality(品質)、Service(接客)、Cleanliness(衛生)というそれぞれの頭文字をとったものです。
人気店である理由は可視化しにくい為、優れた飲食店であるかどうかはこの3つの項目がよく指標として扱われます。
そして僕は、QSCそれぞれの項目を足して一定の点数を取れていれば「合格」だと思っていました。
言い換えると70点なり80点なり、合格ラインが存在すると思っていたということです。
これは丸亀製麺時代に身についた先入観です。定期的に店に外部機関の専門家が衛生状態を確認しに来ます。
100位上の項目を減点方式で採点していき、一定の点数でS~E評価を下されます。
同じ様にマネージャーが定期的にQSC各項目を採点する日があります。
そんなことをしていたので点数という数値に慣れてしまっていました。
ただそんなのは大きな間違い、1社が行っている取り組みなだけです。
飲食店でのQSCは、100点をとっていることが前提だと気がつきました。
その採点基準はお客さん一人ずつで違うことにも。
常連化・リピーター化する為に必要なもの:期待値を超えること
これも実はトリドールのマニュアルに書かれてあります。
お客さんは感動した時に「もう一度来よう!」と思う。異論ありません。
つまり期待「通り」だった時はもう二度と来ない事だってあり得ます。
もはや何も期待せずに来店したという人は「え!何これ美味しい!え、店員さんみんなニコニコしてる!」と、期待を超えやすく感動させやすいのです。
反対に多くの飲食店を練り歩いた食べログの重鎮(笑)みたいな人は期待度を敢えて104%くらいに設定しているので、超えるのはほぼ不可能ということになります。
美味しかろうと、接客がよかろうと、お店が綺麗だろうと「それで当然」という人の期待を超えることはなく、二度と来ないことがあるということです。
どうすればいいのでしょう?
従業員が持つ「当たり前」のレベルを上げること
僕はこれが対策になり得る唯一の方法だと思いました。
というのも例えば、
- 見た目や味に拘りながら作り続ければそれが当たり前になります
- 効率やスピード、言葉遣いや所作に気をつけて接客をしていれば、それが当たり前になります
- 空いた時間に掃除や備品の清掃をする癖をつければ、それが当たり前になります
当たり前の基準を顧客より高く保っておけば、それだけで期待値を超えることができる様になります。
基準が高い顧客が現れたとして、普段高く保ったQSCには余白ができているはずです。
その余白で
- 味や見た目に関して詳しく説明する
- ジョークを交えたり普段より細やかな接客をしたりする
- いつもよりまめにトイレの清掃ができる
例えばそんなことが出来たら、高い基準のお客さんでも、もしかすると感動してくれるかも知れません。
従業員が持つ「当たり前」のレベルを上げることは、様々な問題解決に役立ちます。
前提・当たり前・基礎基本って、本質の8割以上じゃないか?
ということを思ったのが、今回の記事を書き始めたきっかけです。
QSCが100%できていること=「前提・当たり前・基礎基本」
であり、「飲食店の本質の8割だよな~」とふと思ったのです。
例えばトップアスリートでも、トリッキーな技ばかりを練習するはずがありません。
毎日必ず体づくり・体力づくり・基礎練習をメニューに取り入れ行っているはずです。
走り込みをサボるトップアスリートなんて聞いたことありません。
DF練習をサボってダンクの練習ばかりしているNBA選手なんて聞いたことがありません。
外野での打球処理をサボって背面キャッチばかり練習するプロ野球選手も聞いたことがありません。
誰でもできるはずのことを極めて極めて、なお自分に合う様に改良して、ようやく熾烈な世界で戦っている選手がほとんどです。
極端な例えに聞こえるかも知れませんが、飲食業も絶対に原理は同じはずです。
- 手洗いしてから働きましょう
- 少しでも綺麗に、早く提供しましょう
- 笑顔で元気よく対応しましょう
- ボーッとしてないで水の一つも注ぎにいきましょう
基礎基本を極めていく、王道を進んでいくことで間違いありません。
少なくとも僕はそう思います。
奇をてらうのはQSCを徹底した後でいいはずです。
まとめ
ここまで読んでみてどうお想いでしょうか?
QSCだけでは勝てないと思われ始めた飲食店・・・。
色んな戦略、業態、販売方法、付加価値が生まれて来ました。
ネットの普及、SNS世代の台頭、デリバリーによる可能性の増大。
色々あるんです。目が行きがちなんです。
だからこそ原理原則に立ち返って、もう一度QSCを高める方向に持っていって欲しいと思います。
どれだけ付加価値をつけることが出来ても、美味しくなければ意味がありません。
お店が汚れていては安心して食べる気になれません。
僕はそう思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう^^
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