現役バーテンダーのtakkyです。今日は 素晴らしいバーテンダー の空気になる技術についてお話しします。
素晴らしいバーテンダー とはどんな人のことなのか、空気になっていて素晴らしいといえるのか、そんな説明をさせて頂きます。BAR初心者の方やバーテンダーになりたい方は是非読んでみて下さい。
素晴らしいバーテンダー とは
実は、特に正解はありません。あなたが行ったBARのバーテンダーさんの接客が気持ちよかったのなら、素晴らしいバーテンダーだったということです。
「接客が気持ちよかった」という点がポイントです。良いバーテンダーと素晴らしいバーテンダーの差は確かに存在します。
良いバーテンダーはお酒の知識があり、作業が早く、お酒の話を絡めたそつのない接客をします。ですが素晴らしいバーテンダーは結構、バカ話ばっかりしています。
「バカ話接客テクニック」と勝手に僕は名付けていますが、これの虜になるお客様がすごく多く、リピーターを常連化する為に必須のテクニックです。
当然お酒に関する技術・知識は前提として持っていないといけません。
空気 とは
空気は、「居るだけ」「役立たず」みたいな意味でつかわれることが多いのですが、ここでは真逆の意味で使います。
空気が無ければ皆さんは、呼吸をすることもできませんし、音を伝えることもできません。そう、空気は生きていくうえで「必要不可欠なもの」なのです。
バーテンダーがその”空気”になるということは、BARではいわば当然のことなのですが、簡単ではありません。
控えめ過ぎても存在感が無くてダメ。出すぎたら鬱陶しくてダメ。”空気を読む”のが難しいからこそ、空気を読むことが接客の神髄なのです。
空気になる技術 とは
上記した内容を整理すると、空気(接客)の濃度が濃くても薄くてもダメで、ただ自然に存在していることが必要ということです。今あなたの周りに存在している空気にも、温度や流れがありますよね。
無くなると困るけど、存在感を感じさせない。たまに風が吹いたり、涼しかったり温かかったりすると気持ちいい。そんな感じを目指します。
空気が薄いパターン
空気が薄いパターンのバーテンダーは、「話しかけるのを恐れて黙っている」「接客が面倒なので多少放っておいても良いと思っている」のどちらかが多いです。
これをされたお客様は何を感じるかというと、「疎外感」と「威圧感」です。気軽に質問したり、他愛もないバカ話をしたくて来ている人にとっては、店に入ったことを後悔する出来事です。
空気が濃いパターン
空気が濃いバーテンダーは、「目の前のお客様だけに一生懸命で、他のお客様や作業がほったらかし」「自分の話をする」人が多いです。
相手にされなかったお客様は当然不快に思うでしょうし、楽しんでいるように見えたお客様も本当は「話を聞いてもらいたかった」可能性があります。
[adchord]空気になりきるパターン
個人か団体か、組み合わせは同性か異性か、酒を飲みに来たのか人に会いに来たのか、服装はどうか、ファーストオーダーまでの段階で既に色々な情報があります。
座る席や頼んだ品も情報に加え、経験も加味しながら、仮説立てをしていきます。
「男女二人で窓際のテーブル席に座った。デートかな。」は、分かりやすい例です。
分かりやすい例なのでそのまま使っていきますが、こういうお客様の場合はこちらから話しかける必要は全くありません。二人の時間を楽しみに来たのですから、邪魔をするだけです。
ですが入店から退店まで、本当に1回も話さないとなると、その店に対する印象など全く残りません。ではどうするか。話しかけて良いタイミングというのがあります。
- オーダー聞くとき
- どちらかがお手洗いに行ったとき
- 会計時
僕はこの3つのポイントで徹底的に笑わせに行きます。遠目からでも2人の会話を聞いていることが前提なのですが、まずは「聞いてんのかーい」と思わせるのがコツです。
これが出来ることによって「二人」の邪魔は一切しないのに、二人ともに好印象を与えることができて、再来店の確率は高まります。次はカウンターに二人で座っていただけるといいですね。
まとめ
バカ話ばっかりしているような素晴らしいバーテンダーが空気になってまで、次回カウンター席での来店を促すということです。
僕は営業中に難しいことを考えるのが苦手なのでひたすら楽しんでやっていますが、それで常連になってくださる方が多いことを知っているから、それで続けてこられました。
今回紹介したのは分かりやすい一例ですが、どんな人にも何十何百という情報があふれています。それを拾い上げることから始めてみてはいかがでしょうか。
takkyでした^^
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